山川桐之介「総合学域群は廃止すべきである」

公開日:2026/9/1

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〈寄稿〉山川桐之介

 総合学域群は、「大学入学後に進路を決められること」を大きな魅力として掲げている。しかし、実際には第1希望の学類へ移行できた学生は62.2%(令和8年度)にとどまっており、多くの学生が希望する進路を実現できていない。この現状は、制度が掲げる理念と実態との間に大きな乖離があることを示している。

 また、現在の移行判定制度にも課題がある。移行点は評点の高い科目から順に算入される仕組みであるため、高得点を得やすい科目を多く履修した学生ほど有利になりやすい。その結果、本来学びたい内容よりも、高い評点を得やすい科目を優先して履修する、いわゆる「楽単」を重視した履修が少なくない。こうした制度は、学生の主体的な学びや履修選択を歪める要因となっている。

 一方で、「大学での学びを経験した上で学類を選択できるため、学生と学類とのミスマッチを防ぐことができる」と評価する意見もある。しかし、先に述べたような問題点を踏まえると、そのメリットが十分に発揮されているとは言い難い。むしろ、高校生向けの公開授業やオープンキャンパスでの学類紹介をさらに充実させ、入学前の進路選択を支援する方が、より現実的かつ効果的ではないだろうか。

 以上のことから、総合学域群は廃止し、その定員を学類別選抜へ振り分けるべきである。各学類への明確な志望意識を持つ学生をより多く受け入れることは、受験生にとっても大学にとっても望ましい。

 現在、総合学域群の廃止を求める署名活動を実施している。趣旨に賛同いただける方は、ぜひ署名へのご協力をお願いしたい。

〈記者のヨコヤリ〉入学後にやりたい分野が自分の学類でできないこと知った、という学生は意外に多い。入試説明会やオープンキャンパスが、教員不足や制度の欠陥を誤魔化して大学の魅力を一方的に伝える「出願者集め」の市場になっていないだろうか。「入学後の進路決め」を看板に打ち出す総合学域群への入学が受験生活の延長を意味しているのかもしれない。(井守矢守)

〈署名はこちら↓から〉

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